侍
- somatoya

- 2024年9月30日
- 読了時間: 3分
私が尊敬している司法書士の先生がいます。
男性で、年の頃は…多分60代Overじゃないかと思う。
2~3年前に1回だけZoomで会ったことがありますがそれ以降はずっとメールかChatだけでのやりとり。
顔はもう忘れました。個人で開業されている先生なのですが、HPもありません。その先生とは法人登記を年に1度お願いするかどうかくらいの間柄。
仕事ぶりは迅速かつ丁寧で、
定款の事業の目的1つとっても、登記の時はいいけれど実際に業務上問題になりかねない部分があるのでこういう書きぶりにした方がいいなど、アドバイスもありがたく
THEプロ THE士業
という感じ。
片手間に士業やってるような私とは違います。
そして何より、メールの文章がすごい。例を挙げます。私が最近とある業務ができる行政書士を探していて、ご紹介をお願いしたけれども、先生お知り合いの行政書士には該当するいなかったというご報告を受けて、
そうでしたか残念です、またお問い合わせすることがあるかと思いますけれどもその際は宜しくお願いしますという私のメールの後。
そこで終わっても良かったよね。
いや終わらそうと思って送ったんですけど、その返信以下☟
お世話になっております。
大変ご丁寧なご返信賜り,誠に恐縮でございます。
行政書士は幾人か存じ上げてはおりますが,他士はXX業の実績が不明でございます点,万一にも先生のクライアント様へ不都合があってはいけないと差し控え,最も信頼できる行政書士に打診したのですが,小職の説得が力不足で申し訳ございません。
XX業につきましては,小職も浅学菲才の身で誠に恐懼に堪えず,此度は,ご返事にお時間いただきまして拝謝申し上げます。幾重にもお詫び申し上げる所存でございます。
浅学菲才…学問や知識が浅く未熟で、才能が欠けていることを意味する四字熟語ですって。人によっては固すぎて嫌って人も多いかもしれないですが。
…丁寧すぎて逆に、私が馬鹿にされているかもしれない説ある…?
でも毎回こんな感じです。
この先も結局複数ターンございまして、クライアントの条件が変わったので当初紹介してもう予定だった行政書士の先生をご紹介いただきました。
何度も先生に問い合わせてしまい、自分の仕事にもならないことに時間を使ってもらって、申し訳ない気持ちでいっぱい。
私がこの司法書士の先生に沢山依頼して儲けさせてあげられているならまだしも、私経由での案件が年に1回あるかないか、しかも1回10万程度。
申し訳なさすぎて、地元のJAで売っている葡萄🍇を送りました。
の御礼がこちら☟
XXX様のご案件をはじめとして,先生にはひとかたならぬお世話になっておりますのに,過分なるお心遣い,有り難いお言葉を賜り,誠にかたじけなく存じます。
郷里の葡萄,さようでございますれば,今般は謹んで拝受いたしたく存じ,心より拝謝申し上げます。 ・・・・
また御用ございます折には,お取引への繋がりなど全くお気になさらずに,平時のご質問一つでも,いつでも本当にお気軽に,ご連絡いただければと存じます。士業各々フィールドがございます故,小職でお応えできることは万端ご回答ご対応申し上げます。
お時間のある方は口頭で読み上げてください。
歌舞伎役者の気分になれます。
人間関係の中で、恩の貸し借りということがあるが、これは完全に「借り」の例です。
葡萄なんかでチャラになったりしません。
この先生もそうだけど、前職の税理士法人の大先生も、
まずは大変なときに手伝ってやれ。金は、金ができたときにもらえ。
と言っていました。
私なんかは、自分の金にならないことに時間を使われると気持ちがDOWN。
めっちゃ時間かかるのに顧問料が安かったりするとつい文句が出てしまう。
永く事業をやっている人の姿勢は結構似ていると感じます。

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